歴史探偵

趣味の歴史、地理ネタを書きまくろうと思っていたら、仕事柄どうしてもTVの記事が多くなる今日この頃…

歴史探偵

NHK大河ドラマ特別展「西郷どん」@東京藝術大学大学美術館・感想

非常に間口が広く、どんな人でも楽しめる。 魅力溢れるドラマが展覧会になった 土曜日の午後 割と混んでいた どんな動機で訪れても楽しめる! 惹かれたアイテムをいくつかご紹介 幾つもある西郷どんの肖像画 じ〜っくりと見る価値のある斉彬の鎧 素朴すぎる…

新日本風土記「鬼」・感想(京都市内編)

”鬼”について真面目に考えてみる。 京都人が四方(よも)参りで回る寺社 類を見ない番組「新日本風土記」 そもそも鬼ってなんだ? 徹底している!京都・「鬼門」の風習 京都御所(天皇の座所)を護る「鬼門除け」としての寺社仏閣 ”ふつう”のおうちの鬼門除…

尊皇(王)攘夷の思想はどうして水戸から生まれたのか?

天皇を尊ぶ思想が徳川御三家から生まれた理由。 尊皇攘夷とは? すごく良い本に出会った!〜「五箇条の誓文」で解く日本史〜 西洋列強に対する危機意識 幕府・水戸藩に衝撃を与えた「大津浜事件」 幕末の志士たちに最も影響を与えた書物『新論』 鎖国=牧歌…

漱石、味噌、熊本城…極私的・熊本歴史散歩(後編)

”傷ついた”熊本城から学ぶ そそり立つ石垣越しに天守閣 (前編からの続き) 今しか見られない熊本城 お城は街の最高のシンボル 熊本地震以前/以後を見て回る 全ての部材・石材は元の位置に確実に戻す ”土のう”の壁で石垣を保護する 雄々しく勇壮なお城 市の…

漱石、味噌、熊本城…極私的・熊本歴史散歩(前編)

熊本市内を4時間で巡る人文散歩。 味噌天神の鳥居 宿は熊本交通センター近くが便利 熊本の歴史・文学についてざっくり知る 肥後ルネサンス 小泉八雲が見た熊本 夏目漱石の熊本 味噌天神ってなんだ? 宿は熊本交通センター近くが便利 熊本市に2泊3日の出張に…

本「日本史のツボ」感想⑤〜軍事は総合力〜

南北朝時代から日本は兵站を軽視していた…。 日本人の遺伝病=戦略が下手 情緒の文明は軍事研究を否定する 歴史史料の軍勢の人数はけっこうエエカゲンなもの 戦争には「大義名分」が必須 戦争を遂行するためにも戦国大名は”経済”を重視した 日本人の遺伝病=…

本「日本史のツボ」感想④〜進化する武家政権〜

”土地の支配”という観点からみると戦国大名ってすごい。 銅銭 鎌倉幕府はなぜ滅びた? 滅びの理由① 貨幣経済の浸透 滅びの理由② 蒙古という外圧 滅びの理由③ 御家人以外の武士の台頭 中途半端な室町幕府 戦国大名のココが新しい! ※感想③からの続きです。 鎌…

本「日本史のツボ」感想③〜日本史を動かす土地の話〜

この本を読んで「荘園」というものがようやく分かった。 田植え直後の水田(茨城県) 「律令制」「公地公民」はフィクション? 「荘園」って要するに何ですか? 公有地=公領も仕組みは同じ 土地はいったい誰のもの? 鎌倉幕府は武士たちのコミニュティ この…

本「日本史のツボ」感想②〜日本人は何を信じてきたか〜

「安定」と「外圧」のはざまで。 ※感想①からの続き 日本の根底にあるのは「安定&まったり」の多神教 日本人は「安定&まったり」好みだから世襲原理もお好き 「安定&まったり」を脅かすのは「外圧」 「安定&まったり」な平安時代に宗教はどうなったか 鎌倉時…

本「日本史のツボ」感想①〜天皇はなぜ雅(みやび)な存在なのか〜

日本史のツボは気持ちいい。 日本史のツボ (文春新書) 作者: 本郷和人 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2018/01/19 メディア: 新書 この商品を含むブログ (2件) を見る 歴史の面白さとは? 天皇の役割の変化〜王から天皇へ〜 「日本」ブランドを創生した3…

本「稲の日本史」・感想

ニッポンの多様性のレベルを一つ上げる。 稲の日本史 (角川ソフィア文庫) 作者: 佐藤洋一郎 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2018/03/24 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 縄文・弥生の二項対立が消滅… イネのなかった時代 西日本では約6000年…

1964年、日本は西洋の建築に追い付いた。

オリンピックと建築は切っても切り離せない。 「感じる旅、考える旅。トランヴェール」と題されたJR東日本の新幹線の車内誌(無料でお持ち帰り可)がある。座席の前ポケットに入っているのでパラパラを見たことがある人も多いと思います。 その2018・5月号の…

出口治明さんの日本史おもろい!~文藝春秋6月号より~(後編)

硫黄は世界商品だった。 硫黄ガス(玉川温泉) ※前編の続き。 硫黄と銀が世界を制す 中世に日本の「中身」が成立した 交易は儲かるがゆえに危険 中国市場を獲得したかったペリー 方便としての尊王攘夷 方便としての欧米外遊 近代化がうまくいって調子にのっ…

出口治明さんの日本史おもろい!~文藝春秋6月号より~(前編)

食わず嫌いはいけない。 文藝春秋六月号より 紀元前1世紀〜6世紀(弥生時代~古墳時代)まで日本は"人"を輸出していた。 古代にも「鹿鳴館政策」があった ユル〜い国風文化 大量の宋銭が変える日本 古代〜中世の最大の天才の一人・平清盛 歴史が好きなので、…

本「知性は死なないー平成の鬱をこえて」感想②〜「被害者」と「ごっこの世界」〜

あまりにも知的に誠実すぎるがゆえに。 キーワード① 被害者 韓国をめぐる「被害者性」 日本政治における「被害者性」 キーワード② ごっこの世界 補足:與那覇さんの実体験から~大学に集う「進歩的知識人」の実態~ 第1章の「わたしが病気になるまで」を取り…

ブラタモリ京都・宇治 感想〜お茶はさながらワインのよう〜

宇治というブランドネーム、お茶に合った地形。お茶とワインってすごく似ていると思った。 冒頭、まだ早朝の(だと思う)宇治橋の橋詰でのタモリさんと林田アナウンサーのトーク。平等院の開門前にロケをしてしまう都合上かな。 自分は林田アナウンサーの回…

秋田美人は大名家が作った?~佐竹史料館・訪問記~

大名家の中でも一、二を争う名家。 佐竹史料館 薩摩・島津家と同等の歴史を誇る 入館料100円! 佐竹資料館 in 千秋公園 兜に毛虫をつける? 佐竹の国替えと秋田美人 佐竹氏の都市計画 頼朝に旗印として賜った「扇」が家紋 アートな殿様・佐竹義和(よしまさ…

本「知性は死なないー平成の鬱をこえて」感想①〜知性が敗北する時代〜

かつてNHK「ニッポンのジレンマ」で唸るほど賢いな、と思った人がいた。 知性は死なない 平成の鬱をこえて 作者: 與那覇潤 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2018/04/06 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 自分の”知的ヒーロー”の待望の…

映画「ウィンストン・チャーチル」感想

歴史の切り取り方、主演の見事な演技、狙いがクリアなシーンの構築。全てが上手い。 あっという間の125分 物語が27日間に絞り込まれている 主演・ゲイリー・オールドマンの役作りの見事さ。 チャーチルの"言葉"を前面に押し出すシーン作り こんな人におスス…

ブラタモリふう銀座散歩〜銀座を10倍楽しく歩く〜後編

銀座の路地には面白い仕掛けがいっぱい。 銀座三丁目の路地。ひっそりとビストロが看板を出している。 (前編からの続き) 路地でここにしかない"おみくじ"を引こう! 路地の奥には自動ドア。その先には… 祈りの心、脈々と 前編の記事はこちら 路地でここに…

ブラタモリふう銀座散歩〜銀座を10倍楽しく歩く〜前編

銀座は路地を攻めると面白いよ、という話。 ブラタモリ出演の先生と銀座を歩く 街と、路地と、会話する (ほぼ)真南を向いている銀座の顔 銀座(中央)通りは日本で最も有名な街道 「銀座発祥の地」近くのオシャレ路地 銀座の”素顔=路地”を見に行こう ブラ…

『名作誕生ーつながる日本美術』@東京国立博物館・感想

日本美術を堪能するためのもう一つの眼。 美術作品がつながる楽しさ 外国(中国)とのつながり 日本の先人たち・作品たちとのつながり 古典文学とのつながり そのほか新鮮だった美術史的知識 司馬遼太郎、絵画について語る 美術作品がつながる楽しさ 特別展…

最高講義!『法華経』が誕生するまで~NHK「100分de名著 法華経第1回」から〜

『法華経』が世に出てきた理由が最高によく分かった! 仏教の合理性に惹かれる 法華経ってどんなお経? 法華経の誕生と伝来 法華経の舞台 法華経誕生までの背景 原始仏教(初期仏教)の時代 紀元前3世紀末まで 紀元前2世紀ごろ 紀元前後ごろ 紀元1世紀末~3…

なぜ”空気”は息苦しいのか〜NHK「100分deメディア論」から〜

日本人を縛る”空気”の正体について名言が続出。 名著「空気の研究」とは? 「空気」は絶対明示的に語られず、感じて自分で解釈しなければならない 「空気」はそれぞれの人が考えていることと必ずしも一致しない 空気は異論・反論があることはありえない。 な…

早春・渡月橋から至近距離プチ歴史散歩

渡月橋でバスを待っている間に行ける歴史スポットがある。 2018年3月24日京都嵐山・渡月橋を訪れてみた。 今年は嵐山の桜の盛りにはまだ1週間程度早いもよう。渡月橋の下を流れる桂川。その川沿いの桜もついさっき目が覚めた、といった感じの表情だ。 それで…

東京・日本橋の三つの春~福徳の森~

日本橋に”小さな森”があった。 3月半ばの日曜日の夕方、日本橋をぶらぶらしていたときのこと。コレド室町前の中央通りから東に入ったところにかなり大きな赤い鳥居を見つけた。 「あれ、こんなところに神社あったんだ」という気持ちで近づいて、案内版を見て…

桜を10倍面白く愛でる〜古典文学編〜

もうすぐお花見の季節。「こんなこと知ってると桜の観賞体験が深くなるかも…」という知識を集めてみた。今回は古(いにしえ)の人も同じように桜を楽しんでいたというお話。 まずは江戸時代の俳人・松尾芭蕉の一句から。誰にでも思い当たるフシがあるこの気…

これで100円! コスパ最強の博物館~箱根ジオミュージアム~

箱根の火山・温泉とだいぶお友達になれた気がする。 箱根・大涌谷にある「箱根ジオミュージアム」が素晴らしかった。 箱根っていくつも温泉地があります。有名なところだとロマンスカーの終点である「箱根湯本」とか箱根駅伝のコースにもなっている「宮ノ下…

ニコタマが行楽地だった頃〜「東京」いまむかし@東京都立中央図書館〜

東京の鉄道は”砂利”と”行楽地”のためだったのか。 港区にある東京都立中央図書館(地下鉄日比谷線広尾駅から徒歩8分)で開催中の『「東京」いまむかし〜鉄道網の発達による賑わいの変遷〜』という企画展示。東京の鉄道がいかに「東京の人が集まるスポットを…

「ニッポンのジレンマ」スピンオフ トークイベント・感想②(2018年2月3日@B&B)

「歴史の終わり」と”ビートたけし”の浅からぬ関係。 2月3日に参加したトークイベント感想の続編です。前編はこちら。 candyken.hatenablog.com 前編の感想の最後に記したように、トークの中で大澤聡さんが「ぼくらは歴史以後を生きている」ということを話さ…