歴史探偵

趣味の歴史、地理ネタを中心にカルチャー全般、グルメについて書いています。

樹木と少しだけお友達になれる !!「那須平成の森」訪問記

樹木との友情は、まずは葉っぱの見分け方からでした。

f:id:candyken:20180604195549j:plain

ヤマボウシの花

 

植物の名前を覚えると親しみがわく

真の花好き、樹木好きの人にはとてもかなわないけれど、植物の名前を覚えるのがけっこう好き。

特に春などは桜と前後して、黄色、白、ピンクと白のミックスした色…みたいな感じで、街中にいても季節が進むごとに次々と違う花が咲く。ちなみに今、ザッと挙げた花はレンギョウ、ユキヤナギ、ハナミズキを念頭においています。

f:id:candyken:20180605181043j:plain

レンギョウ

f:id:candyken:20180605181107j:plain

ユキヤナギ

f:id:candyken:20180605181121j:plain

ハナミズキ

京都の鴨川沿いに住んでたとき、これらの花がリレーするように色を受け渡していくのを見るのが楽しかった。若い頃は花の名前を覚えようなどとは思わなかったけれど、この10年くらいはネットで調べたり、植物園の名札をチェックしたりして、自分の中に花の名前をストックしていってます。

あと木々の名前を覚えるのも楽しい。都会にいても街路樹ならそこかしこに植えられいて、ちゃんと観察の対象になります。ケヤキなど街路樹の代表だと思うけれど、春先暖かくなってきて、何にもなかった枝先にまさに赤ちゃんのような小さな明るいグリーンの若葉が顔を出し、それがみるみるうちにしっかりしたサイズの、濃い緑になっていくのを見ると、何だか育ち盛りの”人”を見ている気にもなります。イチョウだって秋の色づく葉はみんな気づいて「きれい、きれい」と言うけれど、イチョウの若葉だってとても爽やかです。あとクスノキ(楠)とか漢字の南があるだけに西南日本に多く、東日本でクスノキを見かけると「がんばってるな〜!」と勝手に思ったりする。

そう、植物の名前に詳しくなると花や街路樹に親しみを覚えることができ、単に街を歩いてても楽しいのです。

 

30分の無料プログラム!これ、いいじゃん!!

今回、夫婦二人で土日に那須に遊びに行くことになり、なんちゃって植物好きの自分が見つけてしまったのが「那須平成の森」という施設。もともと昭和天皇の御用邸の森だったものを陛下の御意志もあって国民に開放したものらしい。施設のパンフレット「お!」と目を引いたのが「30分無料ミニプログラム」。インタープリター(森のガイド役)の方が解説付きで森を案内してくれるみたい。無料だし、30分という時間もちょうどいい。妻が森歩きにイマイチ気が乗らなかったにしても30分だと許してもらえるだろう。予約も不要。とにかく手軽だ。これはいい!

 

◯◯な葉っぱを探してみよう!

一日4回 (10:00~ / 11:30~ / 13:30~ / 14:30~)あるプログラムのうち、13:30〜の参加に照準を合わせ、13:00過ぎに施設に到着。早速、カウンターにある用紙に名前を記入し、しばし待機。6月2日の土曜日でしたが、その当該回は自分たち夫婦だけでした。

 

時間が来てガイド役のインタープリターさんとご挨拶。神奈川県出身という感じの良い女性の方でした。当該回のプログラムは「◯◯な特徴のある葉っぱを探してみよう!」でした(お題は何種類もあって、参加する回によって異なるらしいです) 。

f:id:candyken:20180604204106j:plain

 

施設からほんの2〜3分歩いた近くの森の中に分け入り、そこで写真のようなお題を渡され、実際の森の木々からお題に合った葉っぱを見つけようというゲーム形式の遊び。制限時間は10分。個々の葉っぱの名前を覚えるというより、葉っぱを見分ける際のポイントをつかもうという趣旨でした。

 

10分後、自分と妻で探してきた葉っぱがこちら。

f:id:candyken:20180605153801j:plain

 

「きれい」とか「大きい」とかはあくまで主観的な印象なので、自分がそのように思えば採ってきてよし!という感じでした。

集めてきた葉っぱから幾つかピックアップして紹介しておきます。

「大きい」で選んだ葉(青の点線)はミズナラという木だそうです。この平成の森ではいちばんポピュラーに見られる木。炭に使われるらしいです。

「きれい」で選んだ葉(赤の点線)はゴヨウツツジ(別名シロヤシオ)の葉。葉っぱのふちがすこ〜し赤みがかっているのがきれいだと思って選びました。葉がその名の通り5枚(五葉)あります。

「かたい」「ふわふわ」で選んだ(緑の点線)はどちらもミヤコザサ。自分は「かたい」ミヤコザサを選び、妻は「ふわふわ」したミヤコザサを選びました。

「かたい」ミヤコザサは冬を雪の下で過ごした葉で、「ふわふわ」したミヤコザサはまだ生えたばかりの葉だそうです。驚いたのはミヤコザサの葉の裏側にはうぶ毛が生えていたこと!ササにうぶ毛のイメージはなかったなあ。

 

帰り道ではインタープリターさんが香りの良い葉っぱも教えてくれました。それがこちら。

f:id:candyken:20180605152644j:plain


これはモミの木。葉っぱをちぎって指先で少しもんで匂いを嗅ぐと何ともさわやかな香りがしました。アロマでも使えそうな香り。こういう匂いの成分は「フィトンチッド」。森林浴すると人はリフレッシュできるが、それはこのフィトンチッドのおかげだそう。
見るだけでなく、触ったり、匂いを嗅いだり…。森は五感で味わうものなのだなあと納得。

 

食べられる草木もありました。

f:id:candyken:20180605152715j:plain

こちらタラ。この新芽をタラノメといい山菜として珍重されます。葉っぱの下をよく見てみると、天ぷらなどで見たことのあるタラノメが確かに生えてました!

f:id:candyken:20180605152739j:plain

こういうのを見ていると山って、森って豊かだな…と思う。田舎に何もないと言っている都会人(自分も含めて)何も知らないだけなのかも。

 

最後に

那須平成の森の「30分無料ミニプログラム」。手ぶらで思い立ったらすぐ参加できるので草木に興味のある方はぜひ。ただしササの生えた森の中にすこ~しだけ分け入るので長ズボンや夏なら虫よけスプレーはあった方がいいかもです。

 

※公式ホームページです。森の散策に適した服装などの情報も掲載されていました。

日光国立公園 那須平成の森

 

※栃木県・那須で訪れたスポットを記事にしています。

www.rekishitantei.com

www.rekishitantei.com