熊本市内を4時間で巡る人文散歩。
宿は熊本交通センター近くが便利
熊本市に2泊3日の出張に行ってきました。最終日に4時間ほど時間があったので、自分の関心ー主に歴史関係ですがーのままに巡った記録を残しておきます。
宿泊したのはアパホテル〈熊本交通センター南〉でした。熊本市には「熊本交通センター」というバス交通の要(かなめ)中の要の施設があり、近くに熊本市電の駅があることもあって、宿を取るならこの施設の近くがとても便利です。しかもここからなら飲食店が密集する歓楽街も余裕で徒歩圏内です。
あと、日本各地の最近のご多分に漏れず、週末などはホテルを予約するのがタイヘンです。1ヶ月前でもけっこう満室のホテルが多かった。宿に関してだけは早めの行動を心がけた方がいいです。
熊本の歴史・文学についてざっくり知る
さて、まず出かけたのは「くまもと文学・歴史館」。市の中心である「交通センター」から市電で20分くらいの距離です。市電の中はバラなど飾ってあって、座席なども木目にまとめられており、なかなか趣味のいい空間。電車の中に花が飾ってあるなんて全国的にも珍しいのでは。
くまもと文学・歴史館は熊本県立図書館に併設されています(現在、熊本の歴史を知るに都合が良さそうな「熊本市立熊本博物館」はリニューアルのため休館中)。
中では熊本県の歴史・文学の知識が一通りまとめられていて、ざっとこの地域の人文学の分野を概観するのには便利でした。展示の説明文から自分が”へえ〜”と思ったところをまとめておきます。
肥後ルネサンス
小泉八雲が見た熊本
夏目漱石の熊本
味噌天神ってなんだ?
神社の本殿の中を覗かせていただくと、確かに「味噌之神」がいらっしゃる!
神社の来歴を読んでみると、この神社は相当古いことが分かりました。
奈良時代の713年には建立されていたそうです。当時、この肥後の地に疫病が流行ったとき、国司(こくし。今の県知事みたいなもの)が神薬の神として「御祖(みそ)天神」を祀ったところ、疫病がおさまった。
その後、聖武天皇の時代、この神社の近くに肥後の国分寺が置かれた。その寺には味噌蔵があったが、ある時、その味噌が腐敗して寺の僧侶や信徒は困ってしまった。すると御祖天神が「この神社の境内にある小笹を味噌桶に立てよ」と告げたそうです。言われた通りにしてみると、味噌が美味になった。それ以来「味噌天神」になった…。そんなストーリーらしいです。
実際に境内には小笹、ありました!
言い伝えが本当かどうかわ分かりませんが、境内の本物の小笹を見ていると、伝説が身近に感じられて愉快。この神社、全国の味噌業者からの信仰も篤いらしいです。
※後編はこちら。