商店街アーケードの下で飲む。
あ、立ち飲み屋さん、見つけた
岩国から出ているローカル線・錦川清流線の“小さな旅”を楽しみ、岩国駅に戻ってきました。
せっかく広島から岩国まで来たのだからどこかで飲んで帰りたい…。駅前を散策してみます。
「チェーン店では飲みたくないなあ、どこか良さげなところはないものか」と思って歩いていて、見つけたのが「魚錦」という立ち飲み屋さん。岩国駅西口の商店街のアーケードの中にありました。
外観はこんな感じ。
オシャレ目で、小ぎれい。若い人や女性でも入りやすそうな雰囲気です。
商店街の通りの隅っこにテーブルがあり、メニューが置いてありました。
立呑始めました!!
と書いてあります。どうも最近、できたお店らしい。
魚屋さんがやっているお店
お店の中に入ってみると、お客さんが2人座って飲んでいます(立ち飲みですが)。
店の奥から、女性の声がしました。
今、外のテーブルしか空いていないんですけど、いいですか?
「もちろん、いいですよ」と応え、注文します。
レジに白い割烹風の服を着た男の人、ひとり。
魚屋がやってる立ち飲みなんですよ。つい最近始めました。
と教えてくださいました。
魚屋さんがやってる、と聞くと、やはり魚を食べねばなるまいということで、ビールとタイのお刺身、そして居酒屋定番のポテトサラダを注文しました。
商店街を通る人に眺められつつ飲む
外のテーブルで待っていると、注文した品が運ばれてきました。
同じテーブルで、30代くらいの男性2人と相席に(と言っても ここは“立ち” ですが)。
まさに商店街の往来の隅っこで飲んでいるので、道行く地元の人とけっこう目が合います。「こんなとこ、立ち飲みできたんだ~」みたいなことをみんな口々に話しています。なかには、テーブルの上のメニューをのぞき込んでいく人も。
自分の飲み姿を、道行く人に見られるというのはなかなか奇異な体験でした。
魚屋さんのお刺身だけあって、タイは歯ごたえ十分、美味しかったです。
魚屋×料理教室=立ち飲み屋
刺身なので日本酒を合わせたかったんですが、なぜか日本酒は置いてありません。代わりにハウスワインやクラフトビールなどが充実しています。
不思議に思って、お店の女性スタッフさんに尋ねてみると
ここは、料理教室でもあるんです。
とのお答えが。
お魚屋さんの店舗内で、料理教室の先生をやっていた彼女が、洋風のフードを作るので、それに合ったお酒を出している、ということなんだそうです。なるほど。
せっかくなのでハウスワイン白を頼んでみました。
こんなふうに、商店街がずずっと奥まで見通せます。
ワインとともに「サーモンとほうれん草のクリームパスタ」も。
白ワインはしっかりとしたコクがあり、クリームソースとの相性抜群でした。美味しかった。
立ち飲み屋さんにトライしている話が面白かった
白ワインを飲みながら、その料理教室をやっている彼女と少し話します。
料理教室の生徒さんたちに、飲みに来てもらえるよう、少しきれい目なお店を作りたかったんだそうです。あと、微力ながら、商店街に賑わいを取り戻したいとも。
岩国生まれで、大阪の専門学校で料理を学ばれていたそう。お話を聞いていて地元以外の土地を知っているからこそ、そういう発想が湧いてきたんだろうなあと思いました。
旅先で、こういう話が聞けて、そこに生きている人の人生に、少しだけ触れたような気になれるのが、ひとり飲みの醍醐味です。だから、居酒屋探訪はやめられない。
最後に
飲み終えて「また、来ますね」と言って、岩国駅に向かいました。
このお店、駅から徒歩数分ですし、電車の発車ギリギリまで飲んでられます。お店の方もとても感じ良いです。
岩国で軽く一杯やりたい方はぜひ訪れてみてください。