関西の飲み屋さんは、やっぱりオモロい。
- 穴子にはフラれたが 立ち飲み屋は見つけた
- 愛想のいい女性スタッフさんと幸せそうなおっちゃん
- ヘルシーなメニューも揃っているぞ
- 「姫路からあげ」の謎
- トマトには醤油?ウスターソース?それとも…
- カレーのすじ肉が美味い!
- 最後に
穴子にはフラれたが 立ち飲み屋は見つけた
友人の仕事のリサーチで、東京から土日を使って一泊二日の姫路旅。二日目にやるべきリサーチを終えたら、時はすでに午後2時。
「遅めのランチに何を食べようか、やっぱり姫路名物・穴子丼かな…」
と思い、GooglMapで「穴子丼」を検索してたどりついたのが、こちらの「炭焼あなご やま義」
でも、ちょうど店員さんと、店の外のお客さんが話していて「ご飯が全部なくなっちゃったので、次が炊き上がるまで40分待ち」という声が聞こえてきました。さすが、GoogleMapに出てくるだけあって、相当な人気店のようです。
40分はさすがに待てない、と思い、周りを見ると2軒隣に立ち飲み屋さんがあるではありませんか。
一見(いちげん)でもサクッと入って出てこれる立ち飲みって好きなんですよね。こりゃラッキーと思って、ビニールシートを掻き開けて入ってみました。
愛想のいい女性スタッフさんと幸せそうなおっちゃん
お店の中には10人が立てるくらいのカウンターが。30代くらいと20歳前後くらいの女性2人が、お店を回してらっしゃいます。
年上の女性スタッフさんがサッと最初のひと声をかけてくれました。愛想よく声をかけてもらえると、ありがたい。
「飲み物は何にします?」
「生(ビール)で」
「ガチ生とふつうの生はどっちがいいですか?」
「ガチ生って何ですか?」
「ガッチガチに冷やしたビールです」
「ああ、なるほど。じゃふつうの方で」
初見のお店なので、まずは無難なふつうのビールを選びました。
カウンターには自分以外に、60歳前後のおっちゃんと20代くらいの若い男性が。
どちらもなじみのお客さんらしく、楽しそうにスタッフさんと話しています。
例えばこんな感じ。
おっちゃん:ビールのガッチガチっていうの、聞いてたら色っぽいからドキドキするなあ。自分はもう下半身、ガッチガチになられへんから(まあ、いわゆる下ネタ)。
スタッフさん:それも作戦や、作戦。あはは(笑い)
こんな風に楽しくおしゃべりさせてくれる女性スタッフさんがいると、男性客はついついその店に行っちゃいます。これは飲み屋さんの「第一法則」と言ってもいい不変の真理。自分も東京でひとり暮らししていたので、男性客ひとり客の気持ちはよくわかります。
ここは3月1日から飲み物の価格を上げたみたいで、店内にはこんなお知らせも。
「少〜し」と音を伸ばしているところがかわいい。お客さんに気遣いできる店なんだなあ、と思います。
ヘルシーなメニューも揃っているぞ
メニューをチェックしてみると、からあげやだし巻きといった定番メニューに加え、菜の花の辛し和えやそら豆といった、野菜系のおばんざいもカウンターの大皿に並んでいます。
とりあえず、ということで「菜の花の辛し和え」180円をオーダーしました。
ヘルシーなメニューもありがたい。近所にあったら”普段使い”するだろうなあ。
「姫路からあげ」の謎
メニューには「姫路からあげ」なるものも。からあげに姫路とはこれいかに?と思って聞いてみると、生姜醤油でいただく唐揚げのことだそうです。
写真のからあげ、分かりにくいですが、生姜醤油がかかっています。
生姜のさっぱり感が効いているからあげでした。何でも、姫路には「姫路おでん」というのもあり、これもやっぱり生姜醤油でいただくそうです。姫路の人は生姜が好きなのだろうか…。
トマトには醤油?ウスターソース?それとも…
もう一品ヘルシーなものを、と思って頼んだのが「トマトスライス」200円。
するとさっき登場したおっちゃんも同じタイミングで、トマトを注文。
トマトといえば、自分はマヨネーズか塩で、と思ってしまいますが、おっちゃんは「醤油かけて食べるわ」と。すると、新たに入ってきた客の若者2人組みが「醤油?マジで〜」と絡む。カウンター内のスタッフさんは「私は、ポン酢に砂糖やな〜」と付け加えます。すると、おっちゃんが「それは絶対にないわ〜」と返す。
ああ、これがいかにも”関西な”感じ。たかが「トマトに何かけて食べるか」という話題だけで、延々しゃべっているのです。久しぶりにおしゃべりをトコトン楽しむ関西人の風に吹かれた気がしました。
カレーのすじ肉が美味い!
シメにはミニサイズのカレー350円で。
入っているすじ肉が柔らかくて美味しかった。ちょい飲みから、ランチっぽくご飯ものをいただく場合まで、いろんな使い方ができるお店です。
最後に
そろそろお店を出ようと思っていたら、今度は元気なおばあちゃんが入ってきて(御歳83!)、若い頃東京に行った話などして、また盛り上がりました。
お店の人とお客、お客同士など、いろんなところで話の花が咲く楽しいお店。こういう店に出会えると、街の空気に包まれた気がして、一気に旅先との距離を縮めることができます。よその土地で飲んでて最高に楽しい瞬間ですね。
姫路に行ったら、また訪ねたいと思います。
「いろは」のお店の場所はこちら。