新宿で1時間、暇が出来たら行く価値あるかも。
そうだ 展望台、行こう。
日曜日の夕方、西新宿をフラッと散歩していて目にした外国人の集団。明らかに日本を旅行中で大型バスから今、降りてきました、という風情です。
「どうしてこんなところにたまってるの?」と思って周りを見ると「東京都庁展望室」の案内が。なるほど、都庁の展望室がツアーのコースに組み込まれている、というわけですね。
自分も特に予定はないし、思いつきで旅行者の後について展望台に行ってみることにしました。なんといっても“無料”というのが気楽でいい。
展望室まで15分
日曜日の16:40ごろ。展望台に向かうエレベーターにはこのくらいの列が出来ています。右奥のガラス戸の奥にエレベーターがあります。
行列脇の壁にはこんな張り紙が(赤線は筆者)。
展望室には北展望室と南展望室があって、南展望室は平成31年春ごろまで休止中なんですね。片方しか開いていないからだからこんな行列ができるほど混んでいるのだろうか。
でもオープンしている方の北展望室は午後11時まで空いています。ずいぶん遅くまでやってるんですね。夜に行けば東京の夜景も楽しめる。
行列の途中では手荷物検査もやってました。
とはいっても自分のリュックサックの4つあるポケットのうち、2つしか中身の点検しなかったのでゆるいチェックでした。
並ぶこと15分くらいでエレベーターに到着。直通で45階にある展望室に向かいます。
展望室に入るとそこそこ混んでいて、展望室中央にある椅子もけっこう埋まっていました。8割くらいが外国人の印象。エレベーターが開いたときに目にした案内係の人も第一声が英語でのアナウンスでした。外国人旅行者がいなかったら、随分と閑散とした施設かも。
東京景観プチ解説
さて、肝心の展望室からのビュー。窓を移動しながら見ていけば、ほぼ全方向の東京(というか関東平野?)が一望できます。
スカイツリー
こちらは東の方向。遠くにスカイツリーが見えます。あれだけ高いタワーですが、都心をはさんで真反対にあたる新宿から見るとけっこう小さい。
江戸の行楽場所・大山と甲州街道
こちらは西の方向。
とんがった山は大山(おおやま)。神奈川県の丹沢山系に属する山です。江戸時代は多くの参詣客でにぎわいました。やっぱり鋭く尖った山容が人々の目を引きつけていたんでしょうね。美しかったり、一目でそれとわかる特徴ある山は古来、例外なく信仰の対象です。
大山にある大山阿夫利(おおやまあふり)神社のHPから解説文を引用しておきます。
庶民からの崇敬も厚く、人々は「講」という組織を作り挙って大山へ参拝をしました。隆盛を極めた江戸期には年間で数十万が訪れたと記録されています。「大山詣り」と呼ばれた当山への参詣は古典落語の中でも語られ、著名な浮世絵師によって多くの浮世絵も残されています。
ちなみに青山通りの名で知られる国道246号線は、かつては江戸と大山を結ぶ街道でした(大山街道)。
また新宿からほぼまっすぐ西に延びる甲州街道の位置がビルの並びによってくっきり浮かび上がってました。
高層ビルの林
こちらは南東の方向。東京で最も高層ビルが密集している丸の内方面の景観です。
新宿御苑も見えます(手前の緑地)。東京タワーは林立する超高層ビルのあいまでうずもれてしまっています。建てられた50年前には他の建造物を圧する高さだったろうに今ではちょっとかわいい存在(今でも東京スカイツリーに次ぐ日本で2番目の高さは誇ってはいるが)。あれだけ超高層ビルが建って、数十年で東京のビルの容積はいったい何倍に膨れ上がったのだろうか。そりゃ東京一極集中するわけですよ。あれだけのオフィスがこの街にはあるわけなので。
ちょいと買いたくなるお土産発見!
外国人が多いとあって、展望室ではツーリスト向けのお土産品が充実していました。100%独断と偏見ですが、目を引いたグッズをいくつか紹介しておきます。
盆栽プラモ
盆栽のプラスチックモデルキット。
盆栽が世界的人気なのは知ってはいましたが、なんとプラモになっているとは!
キラキラ!折り紙のよろい
続いては「ORIGAMI SAMURAI」。
ホンモノの鎧は高いでしょうけど、これなら持って帰れる。メタリックな質感もなかなか雰囲気が出ていますね。調べてみると意外や意外、沖縄の会社が作っていました。沖縄に鎧かぶとの侍はいなかったでしょうが、メーカーの方、よく思いつかれたと思います。アイデア勝ちですね。
オリガミサムライ | 株式会社 ミヤギパッケージ | 新価値創造NAVI - 中小企業の製品・技術・サービスを世界に! | 新価値創造PORTAL
外国の名前を漢字で書けば…
こちらは千社札(せんじゃふだ。お寺や神社に参拝者が記念の貼っていく札)ふうのネームタグ。
外国人の名前が漢字で表現されています。
「リチャード→理智亜努」「リード→理意度」といった具合。
漢字は外国人にとって一つのデザインとして魅力的なんでしょうね。それにしても確実にニッポンのお土産は進化している。
最後に
行列に並んで15分。展望室を楽しむこと30分。降りてくる行列に10分ほど並び、所要時間はトータルでおよそ1時間。都庁の展望室はサクッと楽しめるアトラクションでした。外国人を案内するのはもちろん、東京に来た友人・家族を連れていくにも格好のスポットだと思います。なにしろ無料ですから。
展望台好きの方はこちらもどうぞ。