原宿にだっていい飲み屋はある!
自分の原宿のイメージは「おしゃれ、若者の街」。土日の明治通り・表参道の交差点など、10〜20代の若者で溢れてて、40オーバーの自分には用のない街だと思っていた。まして「飲み屋なんか小洒落たダイニングとかカフェしかないんじゃない?気軽に行ける庶民的居酒屋なんてないでしょ」と思い込んでいた。
しかしこの考えが実に浅はかだったと思い知った夜があった。
5月半ばの平日。妻が原宿で仕事があり、夜9時に明治神宮前付近で解放されるというので、自分も渋谷での仕事終わりにその辺りで合流し、一緒にディナーすることになった。
で、お店を予約しようと食べログをサラサラっと見ていて、安くて美味しそうな雰囲気だと思い選んだのが「神宮前食堂 サンハウス」。明治神宮前駅からも徒歩6分と許容範囲の距離だ。
駅で妻と待ち合わせ、お店に向かって歩く。途中、幹線道路である明治通りから斜めに少し細い道を入る(原宿通りというらしい)。道がゆるく曲がっていたり、人の通行にちょうどいいくらいの道幅であることから「なんとなく古い道だろうな…」という感じを受ける。
そしてその両側にはなんとも魅力的な飲み屋さんが並んでいる。
例えばこの写真など赤羽か蒲田で撮ったのか、と思うほどの居酒屋然とした居酒屋である。「へ〜原宿にこんなエリアがあったのか…」と驚き。
ただその日はお店を予約していたのでそこを目指すことにする。お目当ての「神宮前 サンハウス」はビルの3階だった。自分の中で「ビルの2階以上の店は良店が多い」の法則がある。愛想もよくて、フードも安い気がするのだ。2階以上だとふらっとお客さんが入ってくることが少ないから、たまさか来たお客さんを大切にしてくれるのかもしれない。あと賃料が安いからフードを安く提供できるのかも。
お店の中はけっこう広い。会社の部課単位の宴会でも使えそうなくらいだ。店内のテーブル・イスなども何となく軽やかな作りで、お店の名前通り"食堂感"が漂っている。
驚いたのがその飲み物の値段。なんとエビス生ジョッキが198円!
思わずお店のスタッフさんに「ほんとにビールですか?」と聞いてしまった。すると笑顔で「大丈夫ですよ〜。本物のビールです」と。
実際飲んでみても美味しいちゃんとしたビールでした。
この価格はほんと素晴らしい。時々飲みすぎて肝臓とともに財布にダメージが…ということもあるが、この価格だったら少々飲みすぎてもキャパ内である。
こちらは「アンチョビのプライドポテト」。アンチョビが独特のコクをポテトに与えてて美味しい。
ちょっと変わった料理の「海老とアボカドのタルタルチーズ焼き」。
ベースになっているアボカドが温かくて新鮮な感覚。でも少し味がボヤけてたかな…。
チーズにワインを合わせようと思いグラスワインを注文。これも一杯198円。安い…。
でもしっかりとハウスワインなりの美味しさがある。ビストロ行った時などに、めちゃくちゃ美味いワインではないけれど、それなりにしっかりした味でコスパ的に満足させてくれるワインというのがあるが、ちょうどそんな感じであった。つまりは満足である。
シメは「濃厚チーズ原宿チーズパスタ」。ワインを追加で頼んで、パスタをツマミのようにしていただきました。
取り皿を頼んでも、サッと持ってきてくれたり、ビールのことを聞いても笑顔で応えてくれたりと、非常に感じのいいお店でした。今度はもう少し大人数で再来したいな。
それにしても、ちょっと表参道から外れたこの辺りのエリアは今まで全くノーマークだったので開拓しがいがありそう。東京飲み食い散歩の楽しみが一つ増えました。