1000円でさまざまに味わえるニッポンのSAKE
休日に「東京、どこ遊びに行こう…?」と思ったときよくチェックするサイト「LET'S ENJOY TOKYO」で偶然見つけたイベント「酒屋角打ちフェス」。
角打ち(酒屋の店先で飲む)のようにサクッと飲むことを何よりも愛する自分としては「これは行かねば!」という気持ちで、会場の上野公園へ急ぐ。時すでに日曜日の15:30で、現場に着いたら既に16:00過ぎであった。この日はイベント最終日で、終了まであと2時間足らず。しかしサク飲みが好きな人種にとっては、ほろ酔い気分を味わうには十分な時間が残されている。大丈夫だ。
会場はこんな雰囲気。
受付でチケットを買う。1000円出して渡されたのは写真のような10枚綴りのチケット。
おおよそ2〜3枚のチケットを使えばおちょこ一杯分飲めるシステム。昨年(2017年)10月に湯島天神で催された「全国 梅酒まつり」と同じ方式だ。これだと、ちょこちょこっと千差万別いろんなお酒が楽しめる。参加型イベントとしてはよくできていると思う。
会場には20程度のテントが出ていた。
まずは駆けつけ一杯といいうことであまり深く考えず、栃木の日本酒「望」でクイっと一杯。「旨味のある辛口」という謳い文句そのままに、旨い。休日に、昼間に、公園(しかも東京を代表する有名スポット上野公園)で味わう酒の美味いこと…。こんなお手軽な娯楽あるだろうか。
ウキウキしつつ他のテントも回る。国産ワインを置いてあるテントがある。見て回るうちにだんだん理解してきたのだが、このイベントは酒蔵ではなく、”酒屋さん”が集まるイベント。なのでテントごとに当該酒屋さんが扱ういろんな酒が置いてあった。このテントでは甲州赤ワインをチョイス。国産ワインらしい、のどごし軽やかなフレッシュな味わい。
さらにここには「山崎」「竹鶴」といった国産高級モルトも置いてある。他のテントでは焼酎やドイツのホットワインなどもあった。どんな酒の趣味の人を連れてきても楽しんでもらえる。
ノンアルコールの甘酒が置いてあるテントもあるので、酒NGの人を連れてきても大丈夫。間口が広さは完璧だ。
続いては「茨城の酒」と大きく掲げているテントへ。「けの川」という純米吟醸をいただく。
テントで接客する茨城の”お母さん”が丁寧な解説をしてくれる。なんでも食用として用いられている「コシヒカリ」で 作ったお酒らしい。一般に酒米(ヤマダニシキなど)は美味しい部分(=デンプン質)が米粒の中心にあるので、削りやすいが、逆にコシヒカリは美味しい部分が米粒の周りにあるので削るのが難しいそうだ(では何のためにコシヒカリで酒を作ろうとしたのか、という点については聞きそびれた…)。
その話を聞いた後だったからなのか、酒からものすごいお米の風味が漂ってくる気がした。こんなふうにお酒のウンチクを聞きながら、ほろ酔えるのもこういう屋外イベントならではだ。
イベントは今日(2017年1月21日)まで。スタッフの方によれば、来年開催されるかは未定だという。”お手軽感あり、コスパ良し”の素敵なイベントだったので、できることなら来年もぜひ続けてほしい。