新宿・代々木界隈にいると、どこからでも目立つNTTドコモ代々木ビル、通称ドコモタワー。
あの建物が大きく見えるところにいると、「ああ、自分は今、新宿(もしくは代々木)にいるなあ」という感じがする。目に飛び込んでくる風景から、今、自分のいる場所を実感的に把握するというのは、生物的な本能かも。
こういうことは自然の山などではよくあって、かつて滋賀県に勤務していたときは野洲市の三上山がそうだった。標高にすればたった400メートル余りの小さな山だが周りが平らな地形のため、そのなだらかな山容がよく目立った。三上山を見ていると
自分は湖南(琵琶湖の南部の意)にいるな~という感じがした(写真下)。
のちに四国に勤務したときは、瀬戸大橋を渡って最初に飛び込んでくる飯野山にも同じ印象を受けた。いずれも、その土地の、風景イメージを決定する、キャラ立ちした山である(写真下)。
東京ではどこにいても山など見えないから、ドコモタワーのような高く目立つ建物が同じ役割を果たしている。ドコモタワーなどエンパイアステートビルのような都会的なフォルムがカッコいい(と思う)し、誰でも一度は意識したことのある建物なのにどうも展望台などはなく、観光でフラリと立ち寄ることはできないみたい。あそこが観光名所になれば、東京タワーやスカイツリーと並ぶ、人気スポットになると思うのだがどうだろう。まあNTTさんにもいろいろ都合はあるんだろうけど。