歴史探偵

趣味の歴史、地理ネタを書きまくろうと思っていたら、仕事柄どうしてもTVの記事が多くなる今日この頃…

ブラタモリふう銀座散歩〜銀座を10倍楽しく歩く〜後編

銀座の路地には面白い仕掛けがいっぱい。

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銀座三丁目の路地。ひっそりとビストロが看板を出している。

(前編からの続き) 

 

路地でここにしかない"おみくじ"を引こう!

銀座四丁目の銀座レンガ通りにある路地。右手のお猿さんが路地の奥を指さしている。奥に神社があることを示す石碑も。

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路地の奥に入ってみるとお稲荷さんが!

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宝童神社というこのお社。元々徳川将軍家の跡継ぎの成長を守るために江戸城内に祀られていたという。このお稲荷さんが霊験あらたかだというので、弥左衛門という人が、神霊の分神を受けてこの地に祀り、以来ずっと信仰を集めてきた。驚きなのは、今通ってきた参道めいた路地は、「この神社の参道があった方がいい」という理由で、この地域の町会の方々が土地の持ち主に交渉して一年半前に出来たという。

銀座のような日本で最も地価が高いエリアでも、ビジネス以外にも土地を用い、銀座の歴史・伝統を大切にする。こういう銀座の人々の"矜恃"がこの街の品格を保っているのだとしみじみ思う。

 

まだこの神社は面白いポイントが。正面左手には手作り感満載の木箱。そこには「おみくじ300円」と書いてある。

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「ふむふむ、ここに300円入れるのだな」と賽銭箱に硬貨を入れ、木箱を開けてみると何もない!「わ、マジか!品切れか…」と天を仰ぎかけたその時、神社の前のお店(ギャラリーだとおっしゃっていた)から女性が飛び出してきて、おみくじを補充してくれた。

「おみくじの維持管理まで地元の方が担ってるんだ…」と少し感動。こういう血の通った日々の小さな努力で維持されている銀座の路地。銀座の真の魅力は表通りを歩いているだけでは分からない。

 

さていただいたおみくじはこちら。小さなクリアファイルに入っている。和光のイラストが素敵。

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クリアファイルを開けると運気が書かれた紙が。

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「銀座の人たちは品がいいので、大吉とかいうふうに直截には書かないんです」と岡本先生。確かになんとなく格調は高いんだけど、一読しただけでは意味を取るのが難しい…。「術狐」って何だろう…。

でもこんなおみくじ、間違いなく銀座にしかないし、クリアファイルのイラストも素敵なのでたいへん満足。アミューズメントとしてもよくできていると思う。

 

路地の奥には自動ドア。その先には…

さてまだまだ続く路地散歩。やってきたのは銀座六丁目。とんかつ店「梅林」(夕方4時30分ごろなのに行列ができていた)の脇にある細い路地。これもこの記事の前編でご紹介した、通りに平行に走る「明治の路地」だ。

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とんかつを揚げる油の匂いが香る路地を進んでいくと、行き止まりに自動ドアが…。

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自動ドアを開けるとなんと、中はカフェ!路地がカフェの店内を突き切っている!

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この路地をまたぐ形でビルが作られたとき、ビルのオーナーに対して路地を残してもらうよう、地元の人がお願いしたんだとか。それにしても自動ドアまで設置して路地を残す?その心意気がすごい。

今まで自分もさんざんいろんな地域の街歩きに参加してきたが、薄暗い路地を抜けた末、いきなり明るいカフェの店内が登場するあたり、ここは第一級の面白さ。ぜひ体験してみてください。

 

祈りの心、脈々と

カフェを抜けても路地はさらに続く。

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そして角を曲がって鎮座されていたのは再びお稲荷さん。そこ一角だけ塗られた赤が強烈に目を引く。

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江戸時代の言葉として「江戸名物 伊勢屋、稲荷に犬の糞」というのがあって、江戸には「伊勢屋」という伊勢商人が開いた屋号の店と、稲荷神社と犬の糞が目立って多かったという意味である。この豊岩稲荷神社も江戸初期からこの地に祀られている、とか。

 

岡本先生いわく「この社には銀座の飲食店で働く女性もけっこうお参りに来ている」とのこと。実際に油揚げなどがお供えしてあった。

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日々ビジネスで忙しくせわしない毎日だからこそ、ちょっと立ち止まってこういう神社で手を合わせる、というのは都会人の心のバランスを保つ上でとても大事なのかも。銀座の人は路地で癒されている。

 

今回は前・後編2回に分けて岡本哲志先生による、まいまい東京の銀座ツアーについてレポートした。ご紹介した路地の魅力以外にも、レトロビルだとか、地下鉄の入り口の屋根の有無に秘められた秘密など銀座には、街歩きを楽しむポイントがまだまだいくつもある。またこのブログでも紹介していきます。

 

前編の記事はこちら

www.rekishitantei.com