ソメイヨシノが終わってもまだまだ桜は見たい!
暖春の今年、ソメイヨシノ(ふつう桜と言えばこの品種)の桜前線は日本列島を疾走的に北上している(2018年4月5日現在)。東京では目黒川で満開やや過ぎの夜桜を楽しんだが、他のスポットには全く行けなかった。
これでは今年の桜の"観賞欲"がまたまだ満たされていないぞ、ということで「after ソメイヨシノ」に見ごろを迎える八重桜の東京名所を探してみた。
先日、マツコの知らない世界で「新宿御苑」の八重桜がぶ厚く取り上げられていて、新宿御苑が八重桜の名所だというのは知っていた。
しかし新宿御苑、閉園時間が16時30分と閉まるのがやたら早いんですよ。
出かけよう!と思い立ったのがすでに15時(これが遅すぎるのだが…)。「もう新宿御苑は間に合わない…」と別のスポットを探してみてヒットしたのが「飛鳥山公園」。24時間開いていて、しかもJR王子駅から至近距離と来ている。「こりゃいいや!」とばかりに実際に行ってみた。
咲き誇る八重桜
飛鳥山公園は「after ソメイヨシノ」の桜が見たい!という狙いにドンピシャ!八重桜がきれいに咲き誇っていました。
花びらの白い桜も。
平日だからというのもあるだろうが、人がとても少ない。とてもゆったりと歩ける。
ネットで調べてみると「飛鳥山公園さくらマップ」を発見。
※実際のリンク先
このマップよれば公園全体で約600本の桜が植えられており、そのうちソメイヨシノは約400本なので、それ以外の桜が200本程度、見られることになる。ソメイヨシノの時期を外してもかなり桜を楽しめる。
八重桜が集中しているエリアは公園のちょうど真ん中辺り。こんなふうに八重桜が並んでいます。
八重桜の並木の隣にはなぜかSLが置いてあって、こんな写真も撮れる。児童遊具などもおいてあるので、子ども連れの人には楽しい公園かも。
平日だけどシートを敷いて大宴会的花見をしている人も。ソメイヨシノが満開のころはきっとこういう団体さんが多いんだろうな。
この公園がいいな、と思うのはゴミ箱が充実していること。北区の行政の方針だろうか。これだけゴミ箱のスペースが広くとってあると、宴会の後ありがたいだろうな。
王寺駅方向にカワラケを投げていた?!
公園内を歩いていると、飛鳥山公園の歴史を記した碑を発見。
江戸幕府八代将軍・徳川吉宗がこの地に大量の桜を植えて、庶民のための遊興地を作ろうとしたことが、桜の名所となったきっかけである、というのは知っていた。しかし東側の斜面からカワラケ(=土皿)投げをやっていた、というのまでは知らなかったなあ。
そこで「東側の崖はどこだ…?」と探索してみると、ここでした。
ちょうどJR王寺駅に向かって降りていく階段が設置されているところ。崖下の駅まで相当の高低差があって、カワラケ投げしたらそりゃ気持ちいいだろうな、と思う。
カワラケ投げは明治の末になって危険なため禁止になったらしい。京浜東北線が敷かれたのは大正3年なので、鉄道が敷かれるのはカワラケ投げが禁止になった後だ。鉄道が敷かれてもカワラケがじゃんじゃん投げられていたら面白い、と思ったが、そんな面白い光景はなかったみたい。
ちなみに飛鳥山公園というのは、上野の方から北西方向に伸びる丘陵地帯の突端にあたり、その東側の崖に沿ってJR京浜東北線が敷かれている。
鉄道は高低差に弱い(険しい斜面はのぼれない)のでなるべく平坦な地を選んで作られている。だから丘陵地帯をのぼらず、その縁に沿うように走る。この辺りの電車に乗ると片側にずっと崖が続くのを目にすることができます。どこからでも東に向かってカワラケ投げができそうな地形だ。
最後に
花の咲き具合からいって、今年は4月9日~の週も八重桜は持ちそう。まだまだ桜を観たりない!という方はぜひ飛鳥山公園に行ってみてください。