歴史探偵

趣味の歴史、地理ネタを書きまくろうと思っていたら、仕事柄どうしてもTVの記事が多くなる今日この頃…

ゆるくて気持ちいい世田谷の梅〜せたがや梅まつり〜

こんな気楽に行ける梅林があるなんて、世田谷っていいところ。

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せたがや梅まつりに行ってみた。

 

土曜日の午前中に梅ヶ丘で用事があって、駅に降り立ったら、駅の構内に横断幕で「せたがや梅まつり」と掲げてある。

「梅か…今日あったかいし、いっちょ行ってみるか」

という軽いノリで用事を済ませたあとに、会場に向かってみた。会場は羽根木公園と言って小田急梅ヶ丘の駅からは徒歩5分足らず。駅からの道にけっこう人も歩いているので、グーグルマップを見なくても「だいたいこっちの方かな」というのがわかる。

公園に着く。こんもり盛り上がった丘に、幾つもの梅の木が花をつけている。白、紅、ピンク…つぶつぶつぶつぶとした梅の花特有のかたち。

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最近職場と家の往復ばかりで、ろくにに花木に目をやっていなかったけれど、ちゃんとスプリング ハズ カムしてたんだ、という感じ。とてもきれい。

 

公園内の丘を、梅林の中の細道を辿りながら登っていく。ちなみにこの梅林の丘があるからこの辺りを梅丘(うめがおか 駅名は梅ヶ丘)というのかと思ったら事実は逆で、梅丘という地名だったから、ここに梅を植えたそうだ。でもこの丘が梅丘の地名の由来になっていると思っている人、多い気がする。

 

ちなみに梅祭りで配布されているパンフレットによれば、1967年(昭和42)に当時の世田谷区議会議員が議員選出記念として、全員で55本の梅を植樹したのがこの梅林の起源らしい。それまで南斜面は笹が生い茂っていたという。最初に梅を植えようと考えた人がエライ。

 

梅林の梅には一つ一つ品種名を書いた札が下げられている。いちばん多く目についたのは「白加賀」という品種。その名の通り、ズバリ”白”(写真上段)。それ以外に目にも鮮やかな紅色の「紅千鶴」(写真下段右)、可憐なピンクの「藤牡丹」(写真下段左)など。

 

品種名と実際の花のかたちを比較しながら、「確かに鮮やかな紅だな…」とか「どの辺りが藤っぽいんだろう…」とか考えながら歩くのは楽しい。花の品種名には、最初にその花を作り出した植木職人の、花への見立てや美意識が反映されているはず。それらを感じようとすると、必然花一つ一つもじっくり見ることになり、花を愛でる体験がより深くなる気がする。

 

時折、梅の品種が分からないからだろうか、「不明」という札も下がっている。そのゆるっとした正直さ加減もこの公園、なかなかいい。ちなみに管理しているのは世田谷区だ。

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さて、丘を登り切ると、そこはひらけた土地になっていた。プレハブの屋台が並んでおり焼きそばや焼き鳥、ビールに日本酒などを売っている。夏祭りの屋台に出くわしたようなウキウキした気分がする。

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プレハブ屋台の前では、シートを広げてピクニックのように過ごしている人がたくさん。

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酒を飲んだりおしゃべりしたり、まるで桜の花見のよう。シート広げて花の下で酒盛り、というのは桜の花見だろう、という思い込みがあったので、この風景はとても新鮮だった。世田谷の人は春先から粋なことをするなあ。

自分はビールと焼き鳥をいただく。焼き鳥は柔らかくて美味しかった。ぬるみ始めた春の空気の中で、ほろ酔いするのはまぎれもない小確幸(©️村上春樹)である。