歴史探偵

趣味の歴史、地理ネタを書きまくろうと思っていたら、仕事柄どうしてもTVの記事が多くなる今日この頃…

3階まで登る価値あるかも〜参宮橋・分福茶寮〜

歳とってもポジティブに生きてる人はカッコいい。

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 参宮橋駅近くで、ランチ+コーヒーできる店を探していて、ふと見つけた看板。

 

「コーヒー飲めてちょうどいいや。でも"和カレー"って何だろ?」といぶかりつつ、3階まで階段を登る。

 

ガチャっと店のドアを開けるとカウンターの中でうたた寝する男性ひとり。こちらの物音で起こしてしまった。

「(お店)開いてます?」

と聞くと

「もちろん。開いてます、開いてます、どうぞ」とテーブルに案内される。

 

すぐにサラダが、しばらくしてその"和カレー"とやらが供される。こちらはそんなに待ってないのに「お待たせしていたしました」とマスターは軽く言葉を添える。丁寧な人だ。

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 カレーはピリっといい感じにスパイスが効いていて、焼きチーズのコッテリ感もありとても美味しかった。えのき茸をベーコンで巻いたものが具として入っている。こんな具は珍しい。

 

途中で「このカレーにはお茶が合うんです」と日本茶が出された。こんなことも珍しい。

 

見渡してみると「名産品と美味健康食の店」との貼り紙がある。めいさんひん…?また謎が一つ。和カレーのことも聞きたいし、好奇心がウズウズしてきたのでマスターに話しかけてみる。

「和カレーってどういう意味ですか?」

 

するとマスターも待ってました、とばかりに和カレーの解説を始める。カレーの中には、愛知の八丁味噌、千葉のピーナッツ砕いたもの、和歌山の梅干しなどが入っているそうだ(食べている最中、あまり気づかなかった…。味オンチですいません…)。食後のコーヒーも、竹炭で焙煎された長野の豆を使っているらしい。カレーとコーヒーの中にいろんなニッポンがひそんでいる。面白い。

 

マスターは定年退職して、好きなカレーとコーヒーで商売がしたいとお店を開いたそうだ。現在開店して10ヶ月。 「みんなが集まれるようなスペースを作りたいんですけどね。今のところ、一日のお客さんの数は片手で足ります」。

 

一日のお客さんの数が5人以下とか、余計なお世話ながらご商売が心配になるけど、不思議とヘンな悲壮感はなく明るく笑っていらっしゃる。マスターにとっては自分のやりたいことをやるのが一番最優先で、今のところビジネスでの成功は後回しなのだろう。

 

ほんとは3階じゃなくて、1階でお店をしたいそうだが、そういうところは高かったり、空いてたとしても既に鳥貴族みたいな大手のチェーンが押さえてることもあるという。

「良い物件が出るまで待ってもいいんだけど、その間にどんどん歳とっちゃうでしょ。だったら3階でもこの場所でいいかなって」

自分の夢に向かって具体的に試行錯誤している人の話はいつ聞いても面白い。刺激を受ける。

 

以前のお仕事は学校の美術の教師。壁にはマスター自ら描いたという美しい魚の絵も飾ってあった。

 

マスターのお話の引き出しはまだまだありそう。近所でカレーを食べたくなったらまた行こう。