クラシックホテルって面白い!昨年のイブの時期に奈良の奈良ホテルに泊まってそう感じた。
それなりに”お高い”ホテルに泊まって、上等の接客サービスや広くてゴージャスなルーム空間を味わうのはまあ当然の楽しみ。でもクラシックホテルだとそれらに加えて、歴史のあるホテルならではの、趣きのある家具や調度品、ロビーに飾ってある時代の移り変わりをとらえた写真など、館内にいるだけで、ちょっとした
時間旅行を楽しむことができる。
で、今年宿泊することに決めたのは、横浜のホテルニューグランドのタワー館の15階。窓からの眺めは”おお!”と声をあげたくなるくらいの素晴らしい眺望だった。
実は横浜のみなとの風景を、きちんと目に入れたのは初めてだったんだけれど、
ほんと美しいですね。建造物も、観覧車あり、パシフィコ横浜の特徴ある半円形あり
タワーあり…とバラエティに富んでいる。長崎の入り組んだ湾岸美にも魅せられるけれど、横浜の都市景観美も全く別ジャンルの卓越した魅力がある。
ホテルニューグランドをクラシックたらしめているのは、同ホテルの”本館”の存在で
昭和2年(1927)に開業している。
本館2階に向かう階段や壁には、一目で往年の建築とわかるような階段デザインやタイルがあって、すべすべと手で感触を味わうのも楽しい。
普段は宴会場のロビーとして使われている広間が、クリスマスの期間だけはバーに変貌していた。柱には何か楽器を持ってる人物のレリーフがある。
スタッフの女性に、何を持ってるのですか?と尋ねると「琵琶です」と即答。スタッフ全員(かどうかはわからないけど)に、建物の歴史が受け継がれている気がして、なんだか嬉しくなった。