歴史探偵

趣味の歴史、地理ネタを中心にカルチャー全般、グルメについて書いています。

ブラタモリ吉祥寺・感想〜住宅街を歩くシーンがベスト〜

ブラタモリ吉祥寺を鑑賞。

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いつも通り、タモリさんと近江アナウンサーの他愛もない、会話から入っていく。

あえてテレビらしいギミック(技)を使わずに自然体の出演者の会話で

スタートできるのは、タモリさんという超一級のタレントがいて、番組のブランドも

安定しているブラタモリならではの強さだな、と最近よく思う。認知度の低い番組だったらこうはいかない。プロデューサーから「もっとキャッチーなシーンないの?」とか

言われそう。

 

冒頭、タモリさんがさらっと吉祥寺をディする。「オレ、別にこの街住みたくない」と。台本かどうかはわからないけど、こう言ってもらえると作り手としてはありがたいはず。スタートがマイナスだと、あとはこの街の魅力を積み増していって、最後タモリさんに「良いところだね」と言わせればいいわけだから。

 

今回のブラタモリの白眉は、短冊形の土地区画の長さをタモリさんが歩いて

確認したところ。しかも、歩き始める前に、きちんと「長さを確かめるために歩く!」

と宣言して歩いているので、視聴者も結論が気になって、そのシーンを最後まで

確実に見てしまう。で、確認できた事実が短冊形の長辺なんと1140m!

これにはびっくり。結果、なんの変哲もない住宅街を歩くシーンが、番組中でいちばん面白いシーンになってしまう。こんな番組、ブラタモリだけである。

 

それにしても吉祥寺界隈の道路にとって五日市街道って重要なんだな、ということが

今回よくわかった。次回吉祥寺を訪れたら少し歩いてみたい。東京って江戸以降の歴史って思われがちだけど、それ以前の歴史にも目を向けると、より感じられる世界が

豊かになる。特に地形などと結びつけて歴史を考えたい場合には。